ネイティブインディアンの占い
留学時、誘われて居留地で占いをしてもらった。どんな経緯だったのか全く記憶にはないけれど、テントに入ると老婆が焚火の前に座っていた。しばらくして鎮火後の灰を掻き回し、強烈な燻った煙の匂いとともに語られた占いの内容は覚えている。
魂は男性。
何度も生まれ変わっているが、基本いつも孤独で何処に住んでも安住の地とはならなかった。
今生も同じであろう。
根無草でどこに住んでも帰属感は持てない、反面、世界の何処でもどんなところでも問題なく逞しく生きていける。
見方を変えると、あらゆる場所があなたの居場所となるであろう。
なかなかにハードなお告げだった。
そういえば、大学研究室の先輩に前世占いを勧められて、みてもらったことがあったのも思い出した。アンケート形式で沢山の質問があり、回答、後日手紙で結果をいただいた。
前世は15世紀でスコットランド人の男性。
貿易を生業とし、自分も船に乗って世界中を回っていた。
生涯独身で客死、根無草で人生を終えた。
なんだか似たような内容で、何となくさみしい感じ。
もう少し遡ると、高校生の時の人相、手相占い。
晩婚で、完全な大器晩成型。若い内は苦労するが、お金には一生全く困らない、幸せに長生きすると。
そういえば結婚や家族については覚えていないが、健康でかなり長生きするだろう、と言う話が頭に残っている。
そんなこんなで、家族に囲まれた賑やかな人生ではないだろうとは思っていたものの、晩婚でも伴侶くらいと言ったら失礼だが、30歳くらいまでは結婚はできるだろうとたかを括っていた。
もはや晩婚と呼ぶにはいささか遅すぎるが、積極的ではないものの良縁があればやぶさかでもない。
穏やかに、ささやかな日々の暮らしを共に楽しめる人ができたらいいなと思うが、希望は週末婚程度。いや、独り暮らしが長いと、それでもいろんな"しがらみ"が大変そうで、単純に友達のご近所さんがいいなとも。
かと言って、気の置けない友人を新しく作るのは至難の業。むしろ異性で色恋無しの親友なんて難易度が高すぎる。。。
現在の私。なんとなく最後に占ってもらったインディアン占いがふと頭をよぎる。
家族を持たず、実家もなく、今住んでいる場所には縁もゆかりもない状態。伯母の老後が心配と転職で引越してきた理由の一つだったが、伯母もコロナ下で亡くなった。
会社勤めが今の場所にいる唯一の理由。そのストレスフルな会社勤めから解放されたいが、この街に留まる理由はない。
不便は感じないが友人もおらず、知り合いも少ない。老後が長いとすると、いささか不安でもある。
なかなかにハードなお告げが、「新天地を探すのもよいかもよ?」とも誘惑してくる今日この頃なのです。